「うろこ雲」ロゴメイキングを作者より解説

「うろこ雲」のロゴ.

要約:筆者の趣味であるイラストと観賞魚のほか,家族が作る苔盆栽にまつわる記事を投稿,オンラインショップを開設していく予定のウェブサイト「うろこ雲」用のものとして,デジタルイラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」を用いて右記ロゴを作成します.

サイト名の由来,取り扱う情報,コンセプトを参照しつつデザインを模索します.

事前情報

サイト名の由来

「うろこ雲」は筆者が最も好む金魚の品種である「黒らんちゅう」を形容した言葉として選びました.

薩摩産の黒らんちゅうは黒出目金と同様,普通鱗の輝きが出ないマットな黒の体色を持ち,他品種と違って鱗のツヤや透き通った肉瘤というよりむしろ,光に照らされて浮かび上がる陰影や,それによって強調されるらんちゅう体型の妙を楽しむことに特化しています.

独特のテクスチャによる,光を受け照らされた箇所の淡い照り返しが,雲のように沸き立つ肉瘤の質感と鱗の規則的な構造を美しく浮かび上がらせる様子をひとつの単語にまとめました.

取り扱う情報

「うろこ雲」は苔盆栽を売りたいのでサイトを作ってほしいと家族に頼まれ立ち上げることとしました.

とはいえ,数多く記事を提供し検索いただく機会を増やさないことには,購入してもらうどころか認知いただくこともままならないということで,物量を書く内容として筆者の趣味であるイラスト,観賞魚の話題が大きなウェイトを占めていく設計となるわけです.

とはいえ観賞魚の話をするといっても売りに出せるほど魚の繁殖,肥育,販売のノウハウを持っているわけではなく,また信頼性と物量の両面でメーカー様の公式サイトにかなうはずもありませんので,当面の間,当サイトで扱うのは観賞魚を「描く」楽しみ方に注目したものとなります.

コンセプト

金魚飼育と盆栽管理,双方の共通項として挙げられるのは「和風」のほかに「自然のミニチュア」という点があります.

川で泳いでいるような魚は,周囲の環境に溶け込む色合いから目にもとまらぬほど素早い泳ぎまで,鑑賞の対象として手に負えるものではなく,薄暗く奥まった場所で生える苔や盆栽になりうる他植物の野生での姿も同様です.

こうした対象をサイズに限らず,色,形まで人の手になじむ「ミニチュア」とすることで,じっくりと観察し感じ入る余地を作るというコンセプトは,一見畑違いな2つのコンテンツを同じ世界観に両立させるうえで良い手がかりとなりそうです.

制作

上記内容を1枚の絵で端的に「説明」するのがロゴの役どころです.

モチーフ,その配置から画風まで生かしてこの内容を表現するために様々な思案が行われていきます.

構図

「うろこ雲」が黒らんちゅうを指すこと,盆栽の「自然のミニチュア」という側面を端的に示すために,黒らんちゅうの影が苔盆栽に落ちるという構図とします.

こうした非現実的な構図により,現実では見られない景色にたどり着くことができるイラストの自由さの表現にもつながり,提供する情報の面白みの説明となっています.

こうしたものを眺める際,日常から離れる癒しを感じるのか,そうした姿に至るまでの生物自体の進化や生産者の創意工夫に思いをはせるのかは人それぞれでしょうし,自分の日ごろからの画風の紹介も兼ねますから,モチーフに極端なデフォルメはかけないこととします.

ラフ

まず苔盆ですが,苔と一口に言っても種類が様々で,中には芝などと見分けのつけづらい,イラストに起こすと形が判然としないような種類もおりますから,一目で苔とわかるよう種類を選ぶ必要があります.

そのため大きく独特な輪郭があるゼニゴケをモチーフといたしました.

実際飼育するとなると水をひたひたに与える必要があるそうです.

実際に苔盆として成立するかどうか検証する記事を書いてもいいかもしれません.

複雑な書き込みがなくても花壇に見えない丸形の鉢にしました.

続いて上部の黒らんちゅうです.

背中の丸みを強調するために背を曲げてかがんだような態勢を取らせたところ,鯉の滝登りを彷彿とさせる和風感の強い構図となっていい感じです.

黒らんちゅうは肉瘤の発達によって目隠れになる,あるいは瞳孔以外の部分を覆ってしまって目がどこにあるのやら分からなくなるケースが多い品種のため,はっきりと目玉を書かない構成とします.

ちなみに目隠れになってしまった場合も,側線で周囲の障害物を感知したり,嗅覚で餌を感知するなどして無事に生活しています.

あらかた形が整ったところで残りの仕事は線画で表現していきます.

線画

黒らんちゅうの陰影の魅力を発揮するという当初の目的に加え,和風の雰囲気がいい感じに出てきたので,ここはどうしてもモノクロで仕上げたくなってきました.

家紋の雰囲気が出ても面白いので,Gペンのような筆圧に応じて表情ががらりと変わるペン先ではなく,ここではCLIP STUDIO PAINT標準のミリペン7px(キャンバス1080×1080)を使って淡々とした画風で仕上げていくこととします.

まず,黒らんちゅうは輪郭を黒で塗りつぶし,                                                      

細部を白で書き込む方式で行きます.ちぢれた大きめの鼻孔摺(びこうしゅう)や背中のてっぺんと横に張り出た腹,ひれの軟条など表情や動き,当たる光を印象付ける細部に視線が集中するよう,気を付けて書き込みます.

苔盆の影も同様の方式で描き込むため黒で塗りつぶし,    

まず黒のペン先で日向のゼニゴケを描きこんでいきます.    

葉の上にあるつぼ型の杯状体や,葉の中心に差し掛かるほどへこんで影になる様子など,よく観察しながら描きこんでいきます.鉢から葉の先をはみ出させて生き生きとした印象を持たせます.

影の部分も同様に白で描きこんでいきますが,こちらでは先ほどと対照的に,盛り上がったところに白を乗せていきます.

続いて鉢の描きこみです.はっきりとした考えがなかったため,影を入れるついでにとりあえず質感出しのメビウス線をいれ黒で塗りつぶしてみると,

この形が思いのほかはまり,                 

黒を足して白の形をこのようにするとなかなかいい模様となりました.

白黒双方鉢にメビウス線,ゼニゴケと黒らんちゅうの細部に手入れを施して完成です.

完成!

無事完成いたしました.交通標識などでよく見る丸ゴシック文字が似合うロゴとなり良かったです.このロゴマークは今後ウェブサイトの彩りとして各所に掲載されるほか,「うろこ雲」で掲載するイラストなどの素材に透かしで入れる予定です.

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